母乳が出ない原因は「血」と「気」の不足か心の乱れの「肝鬱気滞」

意外と知られていませんが、日本の薬剤師は薬学部で漢方の基礎知識を習得し、そのメリットも理解をしています。

 

母乳が出ない、分泌する量が少ない原因を、漢方医学から考える場合、「血」、「気」という言葉がキーワードとなります。

 

血とか気とか、陰気臭そうな言葉ですが、この言葉は漢方薬を試してみようという人ならば、大まかでいいですから知っておくととても役に立ちます。

 

母乳の出や量に合わせながら、薬剤師の立場から説明します。

 

 

「血」と「気」による母乳不足

漢方医学での母乳不足の要因

漢方医学での
母乳不足の要因

母乳は「血」そのもの、あるいは「血」から作られることは当サイトでもご説明していますが、既に知っているママも多いと思います。

 

一方、漢方医学でいうところの「気」の作用は色々、あります。

 

母乳で考えた場合の「気」の作用は、血液(血)から母乳を作り出す作用(気化作用)のことです。

 

産後は、出産の時の多量の出血が原因で、ママの体力気力はかなり消耗しています。

 

漢方医学では、このような状態を血の不足・気の不足と言います。

 

特に出産時に大量の出血があったママの血の不足は当然、母乳不足につながります。

 

血が少ない分、血から母乳を作ろうとする気(気化作用)の不足が起こります。

 

あるいは、産後に貧血、食欲低下がおきた場合も同様です。

 

このような時のママの体は、疲れやすい、顔色が悪い、食欲不振が見られます。

 

通常、このようなタイプでは、乳房が張るといった感覚はありません。

 

肝鬱気滞という心の乱れで母乳不足に

血と気の不足と肝機能

血と気の不足と
心の乱れ

肝鬱気滞という言葉も、漢方用語です。

 

肝には気の流れをうまく循環させる作用(疏泄・そせつ・作用)があります。

 

精神面や他の臓器に問題がおきると、肝の機能が落ち、同時に疏泄作用が低下するため、気の流れが悪くなります。

 

このような状態のことを「肝鬱気滞」と言います。

 

ではなぜ、肝鬱気滞が母乳不足と関係があるのでしょうか?

 

肝は色々ある気の流れをスムースにするだけでなく、精神状態を穏やかに保とうとする力があります。

 

痴呆症の精神安定に漢方薬の「抑肝散」が処方されることが多いのは、このような効能があるからです。

 

産後のママであればマタニティーブルーなどにかかってしまい、精神の抑うつ状態が続いた場合、母乳が出ない、不足することはよくあります。

 

心の乱れが肝機能、疏泄作用を低下させたことが原因です。

 

このタイプの場合は、乳房が張ったり、痛んだりすることが多いです。

 

母乳不足を解消する有効な西洋薬はあまり多くありませんが、漢方薬はそれに付随する症状まで改善してくれるものが、たくさんあります。

 

こちらの「母乳を増やしママの心身の回復にも役立つ漢方薬」も参考にしてみて下さい。

 

前のページ

次のページ

facebook はてなブックマーク

 
スポンサードリンク
 
TOPへ