母乳とミルクの並行授乳の方が母乳育児を継続できるという結果に

このカテゴリー「ミルクが持つ母乳育児へのメリット」内の記事は、管理人の友人の女性薬剤師が書いています。

 

先ず最初にご紹介するのはサンフランシスコ大学の研究室が行った、新生児にミルクを少量与えることで、母乳での育児をストレスなく継続させることが可能となるという結果がでた実験です。

 

 

サンフランシスコ大学研究室の授乳実験

私たち薬剤師などの医療従事者が愛読する著名な医学関係雑誌に掲載されていたニュースで、母乳育児とミルクに関した大変興味深いニュースをご紹介いたします。

 

母乳育児でミルクを併用することで、ママの育児ストレスが軽減され、その結果、母乳での育児が継続できるという実験結果です。

 

生後1~2日の新生児40人を対象にした実験

体重減少した新生児が対象

体重減少した
新生児が対象

研究の実験対象となったのは、生れ落ちの体重が5%減少した新生児です。

 

赤ちゃん達を

  • 母乳のみ与えるグループ
  • 少量のミルクを一時的に与えるグループ(ELF)

の2つに分けました。

 

授乳後に10ml程のミルクを1日8~12回与える

後者のグループを「ELF」と呼びます。このELFの授乳内容は、先ず赤ちゃんに母乳を授乳した後、続けて10ml程度のミルクを1日8~12回与えます。

 

その後、ママの母乳の味が初乳から成乳になり、またおっぱいの中の母乳量が充分になった時点で、ミルクを与えるのを中止するという授乳を行いました。

 

ちなみに、研究対象となったママ全員の成乳が出始めたのは産後2~5日目で、ごく一般的なモノでした。

 

サンフランシスコ大学の実験結果

ミルク併用のメリット

ミルク
併用のメリット

1週間過ぎた時点で、それぞれの母親の授乳状況に関して調査をしました。その結果、調査を開始した時点から24時間以内に、赤ちゃんにミルクを与えたママの率は

  • ELF(ミルク併用グループ)で10%
  • 母乳のみグループは47%

でした。

 

ミルク併用グループの方が母乳の率の方が高くなる

つまり、ELF(ミルク併用グループ)の方が母乳の率の方が高く、ミルクの率が低いという結果となったのです。

 

さらに、生後3か月後でも母乳を続けている率は、

  • ELF(ミルク併用グループ)が79%
  • 母乳のみグループは42%

でした。

 

完母グループの方が母乳育児を中断

つまり、母乳のみグループの方が母乳育児を継続するママが減少していました。

 

日本で言う「完母」で母乳以外は飲ませないというグループのママの方が、母乳育児を中断せざるを得ない状況となったママが多かったのです。

 

ELFグループ、つまり母乳とミルクを並行して赤ちゃんに与えた方が、母乳での育児を続けている率が高いという結果になったのです。

 

このサンフランシスコ大学研究室の実験結果は、母乳育児を目指すママにとって、大いに注目すべき結果であると思います。

 

ミルク併用の方が完母より母乳育児を継続できる実験結果

サンフランシスコ大学が発表した、ミルクを少量併用した方が母乳育児が継続できるという研究結果は、ミルクの併用でママが余分な育児ストレスから解放され、母乳の出が良くなったためと考えられています。

 

赤ちゃんの体重減少が与えるストレスで母乳の出が悪化

この実験では、体重の減少が大きい赤ちゃんに生後数日間、少量のミルクを与えることで結果的に母乳を与え続けることができたという結果になりました。

 

これは、育児中の授乳期のママが抱えるストレスが、如何に母乳の生産と分泌に深くかかわっているかを立証したものと言えます。

 

ストレスフリーのミルク併用グループ

ミルクでストレスフリーに

ミルクで
ストレスフリーに

サンフランシスコ大学の研究結果から、赤ちゃんの体重が過度に減っている場合、ミルクを用いた授乳は一時的な体重減少対策に効果があるだけではなく、母乳と少量のミルクを並行することで、母乳育児を継続できるというメリットがあるということとなります。

 

ELF(ミルク併用グループ)のママは、母乳とミルクを併用することでストレスもなく、結果として母乳を生産し良く出て、必要以上にミルクを与える必要がなく、母乳育児が長く継続できたのです。

 

逆に、母乳だけを与えるとされたグループは、ストレスが原因で母乳が出がない状態となってしまい、結果的にミルクに依存した率が高くなったということです。

 

少量のミルクは母乳育児の継続に役立つ

ミルクで母乳育児の継続を

ミルクで
母乳育児の継続を

たしかに母乳育児中にミルクを大量に与えていると、母乳だけの育児に戻れなくなる可能性があるのも事実です。

 

しかしELF(ミルク併用グループ)のように少量ずつのミルクの併用であれば、むしろママが母乳不足のストレスから解放され、かえって母乳での育児の継続が容易になるということのようです。

 

初乳が出ている間に赤ちゃんの体重が減ってしまった場合、ママは母乳が充分に出ていないという焦りを持ってしまい、さらにストレスを抱えてしまうものです。

 

赤ちゃんを愛するがゆえの母親の焦りとストレスといえるでしょう。

 

ママの焦りとストレスが母乳の出を悪くする

この焦りとストレス、つまり赤ちゃんの体重減少が自分の母乳の出が悪いからではないか、母乳不足ではないかという思いが、生後3か月以内に母乳を止め、ミルクに切り替えてしまう原因の1つと言われています。

 

この研究発表を行ったサンフランシスコ大学の研究室はもっと、大規模な実験でやることが必要と言っています。

 

はたしてどんな結果がでるのか、大変興味深いところですが、「完母」にこだわり過ぎると母乳育児の継続にマイナスとなる場合があることは、覚えておくとよいでしょう。

 

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