母乳がどうしても出ないママは医師診断でドグマチールとプリンぺラン
記事公開日 / 更新日:2019年08月23日
出産後に母乳が出ないという場合でも、薬を使って治療しなくてはいけない重いケースは滅多にありません。
どうしても母乳が出ない際のドグマチールとプリンぺラン
当サイトの冒頭にもありますが、どんな対策を施しても出産後に全く母乳が出ない女性は、2万人に1人程度とされており、大多数の人は解決策で母乳の出は改善されるとされています。
しかし、どんな対策をしても母乳が出ないママにはドグマチールとプリンぺランが医療機関で処方される場合があります。
尚、こちらの記事「母乳が全く出ないのでドグマチールとプリンぺランの処方箋で改善したい」でもお伝えしていますように、ドグマチールとプリンペランは、本来母乳分泌促進が目的で投与されるものではありません。
ドグマチールは抗うつ薬、プリンペランは消化器機能異常の治療に用いられる薬です。
母乳分泌促進に利用される場合、これらの薬剤において本来は「副作用」とされている、乳汁分泌促進や、プロラクチン値を上昇させるという作用を逆手に取った治療となります。
母乳を出すための処方箋としてドグマチールとプリンぺランが処方されるか否かは、診断をした医師の判断によります。
母乳不足を改善する基本を再チェック
母乳の出をよくする基本は、
- 早期に授乳を開始すること
- 母乳を与える回数を増やすこと
- 母乳マッサージ(おっぱいマッサージ)です。
大部分の母乳育児で悩むママは、これで母乳の出がよくなります。
おっぱいマッサージは、以下の記事を参考にしてみて下さい。
母乳分泌をおこす医薬品のドグマチールとプリンぺラン
あらゆる方法を試みても母乳が出ない場合の助っ人は、ドグマチールとプリンぺランという医薬品です。
専門の医師の診察を受けて、医師が必要と判断した場合に処方されます。
ドグマチール

母乳を出す医薬品
ドグマチールの成分名はスルピリドと言い、もともとは胃潰瘍の薬として発売され、その後はうつ病などにも使われている薬です。
この薬の副作用の1つに母乳分泌があり、プロラクチンを増やす働きがあります。
ドグマチールを1日100mg (2錠) 飲むと、母乳分泌量が20~50%増加するとされています。
プリンぺラン
さらにドグマチールと同様に、母乳分泌を起こす薬でプリンぺランがあります。
プリンぺランは消化機能異常の治療薬です。
プリンぺランは1日10~15mg飲むと、プロラクチン値を数倍にし、母乳分泌量を60~100%増加させる効果があります。
プリンぺランが母乳に移行した場合、たまに赤ちゃんが軟便になることがあります。
いずれにしても、これらの薬は副作用を考慮し服用する期間を4週間以内に抑えるべきとなっています。
母乳放出対策にオキシトシン注射

必ず医師の
指導のもとで
ママの乳首が陥没、偏平だったりすると、赤ちゃんは母乳を上手く吸えないので、母乳を放出する働きのあるオキシトシン注射をすることがあります。
オキシトシンは、「母乳を作るプロラクチンは授乳回数に比例して増える」でも説明されていますが、オキシトシンは母乳を絞り出す役割を持っている女性ホルモンです。
そのオキシトシンを、授乳開始5分前に皮下注射し母乳を出すようにします。
こちらでご紹介しましたドグマチールとプリンぺランの服用は、どんな方法を以ってしても母乳が出ない、おっぱいの出が良くならないママに対して医師が最終手段で決めることです。どちらも医薬品です。
当然ながら副作用がありますので、母乳が出ないからといって自分だけで判断せず、必ず医師の診察を受け、その指導に従うようにして下さい。