助産師会でプロフェッショナルな授乳指導を受け実践を重ねる
記事公開日 / 更新日:2019年08月25日
前ページ「母乳が全く出ないのでドグマチールとプリンぺランの処方箋で改善したい」のご相談をされた新米ママさんから、引き続き以下のご相談を受けました。
ご相談の内容
私の状況としましては、母乳が滲み出ることもなく皆無なので、生まれつき乳管が正常に発達してないことが原因ではないかと病院で診断されました。
同じように、母乳が滲み出ることもなく皆無だという女性に出会ったことがないので、そういったママがいらっしゃいましたら、どのように対応されたか、治療法があったのか、もしくは母乳育児を諦めたのかを教えて頂ければ幸いです。
前ページでは、ご相談をされた新米ママさんの詳しい状況が分からなかったので、全ページの回答させて頂きましたが、改めて看護師ママのユリのアドバイスをお伝えします。
母乳が出ない原因が乳管発達不全と乳腺の機能不全なら薬剤治療でも改善しないかも

薬剤治療で
改善しないかも
質問者様の現況は前回の質問にあった“大学病院の乳腺科でエコーを撮ったのですが、乳腺の機能が弱く母乳が作られにくいかも”という状況に加えて、乳管発達不全と乳腺の機能不全と診断されているとのこと。
すでに病院で先天性の乳管発達不全と、乳腺の機能不全が原因と診断がおりているのであれば、今回は薬剤治療等を行っても順調に母乳が出るようになるのは難しいのではないかと思います。
真性乳汁分泌不全である場合
乳汁分泌不全の中には、全体の5%程度ではありますが質問者様のように機能的な異常が原因によって、乳汁分泌が全く見られない「真性乳汁分泌不全」というものがあります。
そもそも、母乳(乳汁)は、乳房内の乳腺という組織に付属する乳腺葉という場所で作られ、乳管を通って出てきます。
乳腺が十分に発達していれば、仮に乳管が閉塞、発達不全によって開通していなければ、赤ちゃんに乳頭を吸ってもらうとことで出てくることはなくても乳房内に充満してくると思います。
しかし、1日中赤ちゃんにおっぱいを吸って貰っていても、その状況にならないとすれば、やはり今回は質問者様は残念ながら、5%の真性乳汁分泌不全に当てはまるのではないかと推察します。
病院でエコーを行った際、それ以上の治療のお話が無かったのも、このためではないかと考えます。
助産師会で授乳指導を受け実践を重ねる

助産師会で
授乳指導を
はっきりとした診断を、看護師の私がすることは出来ませんが、母乳が作られる仕組みが上記ですので、それでも望みを捨てられないというのであれば、やはり奇跡を信じて都道府県の助産師会で直接授乳指導を受けて、実践を重ねるしかないのではと思います。
授乳指導は、やはり保健師よりも助産師の方がプロフェッショナルです。
助産師会へのアクセスが難しいのであれば、出産された産院の助産師に相談されるのは如何ですか?
まだ産後1ヶ月経っていないということですので、もう少ししたらお母さんも1ヶ月検診がありますよね?
その際に、大学病院で診断された乳腺の状況を助産師に伝えて相談し、指導を仰がれて下さい。
質問者様の状況が、少しでも好転されることをお祈りしています。